下関の整体です【第19章】プラセボ効果は気休め?いえ、そうではありません。 【3項】プラセボ効果の実際 《その3》プラセボで痛みが改善する患者の割合は?
ななかの山田です。
いつもななかのブログをご覧戴き、
本当に有難うございます。
おはようございます。
昨日は、
晩御飯の後、
クリスマスケーキ用の
ロールケーキを作りました。
前回の反省を踏まえ、
スポンジ生地の分量を
少し多めにして、
固くならないように
してみました。
今度はうまく
行きそうです。
後、チョコレートも
テンパリングして
生クリームと混ぜて
表面に塗るチョコレート
クリームも作りました。
さあ、
後はデコレーションだけだ!
さて。
216回目の今日は、
【第19章】
プラセボ効果は気休め?
いえ、そうではありません。
【3項】
プラセボ効果の実際
《その3》
プラセボで痛みが改善する
患者の割合は?
と題してお送りします。
今更ですが、
『痛み』とは本人の
感覚であって、
他人にはわからない事です。
そこで、
患者さんの声が非常に
重要となります。
薬の承認前の治験では、
至適用量設定試験において、
プラセボ群を置く試験と、
既に承認されている
他の類似薬とを
比較する治験が
あるそうです。
プラセボを置く試験では、
その薬の鎮痛効果の
有無を調べるのが
目的なんだそうです。
既に承認されている
薬との比較では、
既存の薬と同等以上の
効果があるかどうかを
調べるのが目的
なんだそうです。
結果、同等以上の
効果があれば、
新薬として承認可能と
なるのですね。
既存の薬より効果が劣れば、
新薬としての価値は
少なくなるわけです。
鎮痛を目的とした
至適用量試験の
プラセボ群での
効果を調べたデータが
あるのでご覧ください。
a.セレコキシブの場合
抜歯後の痛みに
プラセボと実薬
(セレコキシブ)
を投与した
第Ⅱ相試験があります。
患者さんの立場に立つと、
患者さんの声が重要
になります。
そこで、患者さんの印象を
①『よく効いた』
②『効いた』
③『少し効いた』
④『効かなかった』
に分けると、
プラセボを投与された
患者さんで、それぞれ
①4.1%
②18.4%
③30.6%
④46.9%
を占めていたという
報告があったそうです。
つまり、プラセボで、
少しでも効いた患者さんは、
53.1%いたという事です。
一方、本物の薬(実薬)を
投与された群では、
少しでも効いた患者さんは
91.1%だったそうです。
b.ジクロフェナク
ナトリウムの場合
分娩後の後陣痛は、
経験者でないと
分からないでしょうが、
ジクロフェナクナトリウムと
プラセボの効果を
二重盲検法で比較した
報告があります。
疼痛の程度を5段階に分け、
2段階以上の低下を著効、
1段階以上の低下を有効とすると、
著効+有効が、実薬
(ジクロフェナクナトリウム)で
76.2%、プラセボで50.0%
だったそうです。
抜歯後疼痛に
関する報告では、
服薬後60分の時点で
痛みが改善していた
患者さんの割合は、
ジクロフェナクナトリウムで
66.7%、プラセボで30.6%
という結果だったそうです。
最近の研究(2013年)では、
がん患者の突出痛に対しての
フェンタニルクエン酸塩の
バッカル錠
(歯茎と口腔粘膜の間に
錠剤を置き、口腔粘膜から
吸収させる剤形だそうです)
イーフェン®の国内プラセボ
対照二重盲検交叉比較試験
(第Ⅲ相試験と言うそう‥)
で、初回投与後の追加投与の
有無で鎮痛を比較している
そうです。
(追加がないという事は、
初回の服用で効いたと
判断されるから)
結果として、
実薬では86.8%で
追加投与を要しなかった
そうです。
(つまりは効いたという事)
一方、
プラセボでは
60.0%で追加投与を
要しなかったとの事です。
同じく、がん患者における
突出痛に対するプラセボを
対照とした二重盲検比較試験
(国内第Ⅲ相臨床試験)では、
フェンタニルクエン酸塩
舌下錠(アブストラル®)
の効果が調べられました。
痛みの強さをVAS
(痛み無しを0mm、
想像できる最も強い
痛みを100mmとする)
で評価した結果です。
その結果として、
実薬・プラセボともに服用後、
時間経過とともに
VASは低下したので、
痛みは軽減したと判断
出来たそうです。
VAS低下の程度
(=服用後VAS-服用前VAS)は、
服用30分後で
(実薬41.2mm、
プラセボ34.1mm、
P=000.2)、
60分後で
(実薬56.7mm、
プラセボ45.4mm、
P<000.1)だったそうです。
実薬とプラセボには、
鎮痛効果(VASの低下の程度)
に優位な差を認めるがゆえに
薬として承認されるわけですが、
プラセボを服用しても
痛みは低下すると言えるのです。
まとめると、
今も昔も鎮痛を
目的とした薬では、
プラセボで効く人が
半数近くいると
考えてもいいようです。
内因性の鎮痛物質が
出ているからです。
薬剤師の方々はこうした
数字にお詳しいかと思いますが、
一般の方々や
実はお医者さんでさえ
あまり詳しくないという
お話も聞きます。
こういったことは、
やはり専門に
聞くべきでしょうね。
今日はこの辺で。
健康な身体は自分で勝ち取るもの。
217回目の明日は、
【第20章】
食わず嫌いのあなたに
耐性と身体依存
【総論】
と題してお送りします。