下関の整体です 【第8章】心頭滅却すれば火もまた涼し 【3項】ノルアドレナリン、セロトニンの作用 《その3》セロトニンについて
ななかの山田です。
いつもななかのブログをご覧戴き、
本当に有難うございます。
段々と雨量が減ってきましたが
まだまだお天気は安定しない
状態です。
日射がない分、
夕方が涼しいから
凄く過ごしやすいのは
助かりますが、
急な雨にはまいりますね。
雨はもう要らないから、
早く穏やかな秋晴れを
迎えたいものです。
さて。
92回目の今日は、
【第8章】
心頭滅却すれば
火もまた涼し
【3項】
ノルアドレナリン、
セロトニンの作用
《その3》
セロトニンについて
と題してお送りします。
『頑張ってください』と
励まされても、
本当に頑張れる人もいれば、
かえってプレッシャーに
なる人もいますよね。
又、
『大っ嫌い』と
言われても、
『嫌いなんだな‥』と
納得する場合もあれば、
『本当は好きなんだな』と
勘違いする人もいます。
このように、
同じ言葉でも、
人によって反応は
様々です。
受け取る側によって
反応はかなり異なります。
受け手の種類が多いと、
同じ物質に対する反応も
異なってきます。
セロトニンの効果は、
そこにセロトニンがあり、
その受容体がまずは
なければならないのです。
セロトニンだけがあっても、
受容体が無ければ、
その効果はありません。
セロトニンの受け手
(受容体)には、
痛みを起こす受容体と、
痛みを抑える受容体が
あります。
真逆なのですが、
その受容体の居場所が
違うのです。
適材適所とは言いますが、
脊髄後角にある
セロトニン受容体は
痛みを抑える受容体で、
自由神経終末にある
セロトニン受容体は
痛みを起こす受容体
なのです。
セロトニン(5-HT)
受容体は、
多種知られています。
5-HT受容体の多くは、
G蛋白共役型の受容体
(代謝調節型受容体)
でありますが、
例外は5-HT₃受容体です。
5-HT₃受容体は、
それ自身がイオンを
通過させる
イオンチャネル型
受容体なのです。
5-HT₃受容体は、
嘔吐・不安・精神神経疾患に
関与しています。
5-HT₃受容体は、
約500個のアミノ酸
からなる蛋白であり、
キナーゼにより
リン酸化される
部位を持つため、
その開閉は、
①セロトニンとの結合
又は
②受容体のリン酸化に
より制御されています。
5-HT₃受容体に
セロトニンが結合すると、
K⁺チャネルが閉じ、
膜電位は上昇します。
又、
リン酸化によっても
閉じるので、膜電位が
上昇します。
(発痛しやすくなる)
一方、
5-HT₃受容体に
セロトニンが結合すると
K⁺チャネルが開き、
膜電位が低下します。
(痛みは抑制される)
ノルアドレナリンと
セロトニンの働きは
ほぼ同じなのですが、
ノルアドレナリンは、
Aδ繊維の抑制が強いです。
一方、セロトニンは
Aδ繊維、C繊維の
双方を抑制します。
したがって、
ノルアドレナリンは
Aδ繊維による
1次痛、つまり
速い痛みの伝達抑制
への役割が強いかも
しれませんね。
Aδ繊維からは
グルタミン酸、
C繊維からは
グルタミン酸と
サブスタンスPが
放出されます。
サブスタンスPは
慢性痛の発生に
関与しています。
《セロトニンのまとめ》
セロトニンは脊髄後角での
シナプス伝達を抑制する
K⁺チャネルの開口
↓
膜電位を下げる
《5-HTのまとめ》
5-HT₁受容体
アデニル酸シクラーゼの抑制
↓
K⁺チャネル開
↓
膜電位下がる
5-HT₂受容体
ホスホリパーゼCの活性
↓
K⁺チャネル閉
↓
膜電位上がる
5-HT₃受容体
自身が内包している
K⁺チャネル閉
↓
膜電位上がる
今日はこの辺で。
健康な身体は自分で勝ち取るもの。
93回目の明日は、
【第8章】
心頭滅却すれば
火もまた涼し
【4項】
まとめ:
治療に関連して
と題してお送りします。