下関の整体です 【第8章】心頭滅却すれば火もまた涼し 【2項】下行性抑制系:内因性の鎮痛物質の放出 《その4》脳幹部から発する下行性抑制系

2021/08/15 痛みの考え方
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ななかの山田です。

いつもななかのブログをご覧戴き、

本当に有難うございます。

 

 

おはようございます。

昨日から実家に来ています。

 

久しぶりに実家の

自分の部屋で寝ました。

(と言っても、今は納戸と

化していますが。。)

 

昨日まで物凄い雨でしたが、

今日は落ち着いていますね。

 

各地でかなりの被害が

出ていますが、

まだまだ降るようなので

気は抜けません。

 

兎に角、

皆が無事でありますよう。。

 

 

さて。

 

 

86回目の今日は、

【第8章】

心頭滅却すれば

火もまた涼し

【2項】

下行性抑制系:

内因性の

鎮痛物質の放出

《その4》

脳幹部から発する

下行性抑制系

と題してお送りします。

 

 

会社にお勤めになった

事のある方、

現在お勤めの方。

 

上から抑え込まれた事が

おありでしょうか?

 

現場には現場監督がいて、

その上には支店長がいて、

取締役がいて、

社長・会長という風に

連なっているわけです。

 

ホウレンソウ(報・連・相)

は重要ですが、現場で解決する

のがまずは望ましい事が多い。

 

しかしながら、

報告・連絡した結果、

上から指令が下る事も

少なくありません。

むしろそっちの方が

多いでしょう。

 

痛みの伝達でも、

上から抑えつける指令が

発生られるのです。

 

具体的には、

痛みを抑える指令として、

ノルアドレナリンや

セロトニンなどの

内因性鎮痛物質が、

上(脳幹など)から

脊髄後角に送り込まれます。

 

下行性抑制系の源の1つは、

脳幹にあります。

 

痛みの信号は、

抹消からAδ繊維やC繊維を

伝わり、脊髄後角に入り、

2次ニューロンに伝達され、

視床に達します。

 

脊髄後角から視床に至る

経路では、視床に至る途中で、

脳幹(中脳、橋、延髄)に

側副路を出しています。

 

もともと痛みは、

身体に危害が加わった時に

それを避けるための

警報だと以前申しました。

 

痛みが無ければ逃げ遅れ、

傷が深くなり重症化

するでしょう。

 

しかし、

警報が伝わった後にも

同じ強さの痛みが

持続すると、

必要以上に痛くなるので、

今後はその痛みそのものが

苦痛となってしまうでしょう。

 

そこで、

過剰な痛みとならないように、

痛みを弱める仕組みが

身体には備わっているのです。

 

その1つが

下行性抑制です。

 

抹消からの痛み刺激は、

①痛いと感じさせるとともに、

②痛みが過剰にならないよう

フィードバックをかけます。

ただし、フィードバックを

かけても、完全に痛みを

抑え込むことはなくて、

やっぱり痛いのです。

 

しかしこの

フィードバック機構が

なければ、もっと痛い

事になるでしょう。

 

なお、

ヨガの行者の中には、

完全なフィードバック

によって、瞑想中は

針を刺しても全く

痛みを感じない人も

実際にいるようです。

 

厳しい修行により、

『ヒトとは下行性抑制系を

活性化できるように

なれるのか!』と

思ってしまいます。

 

何かに集中できれば

良いのですが、

そう上手くいかないので、

現在臨床では、

下行性抑制系を活性化し

鎮痛を図る薬もかなり

使用されているそうです。

 

最初に承認された薬は、

ノイロトロピン

(ワクシニアウィルス接種

家兎炎症皮膚抽出液と

いうらしいです)

だそうですが、

三環系抗うつ薬、

オピオイド、

SNRI、

トラマドール、

アセトアミノフェンも、

脳幹から発する

下行性抑制系を

活発にします。

 

鍼灸も同様の

効果があるそうです。

 

 

今日はこの辺で。

健康な身体は自分で勝ち取るもの。

 

 

87回目の明日は、

【第8章】

心頭滅却すれば

火もまた涼し

【2項】

下行性抑制系:

内因性の

鎮痛物質の放出

《その5》

脳幹を出発する

下行性抑制系から

放出される物質について

と題してお送りします。